こんにちは!つらいつわりを乗り越え、妊娠中期に入ったあなたへ。
妊娠中期(一般的に妊娠16週頃から27週頃まで)は、「安定期」と呼ばれ、つわりが落ち着いて体調が安定し、お腹の赤ちゃんも胎動で存在を教えてくれるなど、比較的穏やかに過ごせる方が多い時期です。「さあ、マタニティライフを楽しもう!」と思っているかもしれませんね。
しかし、安定期とはいえ、体は出産に向けて着々と変化を続けており、それに伴う様々な不調、いわゆる「マイナートラブル」が起こることもあります。「あれ?安定期なのに、なんでこんなにむくむんだろう?」「腰が痛いな…」と、戸惑うこともあるかもしれません。
この記事では、妊娠中期によく見られるマイナートラブルの種類と、安全に症状を和らげるための具体的な対処法を、あなたの心と体に優しく寄り添いながら、分かりやすくお伝えします。
安定期をより快適に、心穏やかに過ごすためのヒントを見つけてくださいね。
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妊娠中期にマイナートラブルが起こるのはなぜ?
安定期に入ってもマイナートラブルが起こりやすいのは、主に以下のような体の変化が続いているためです。
- 子宮がさらに大きくなる: お腹の赤ちゃんが急成長するため、子宮もそれに伴って大きくなり、周囲の臓器や血管を圧迫します。
- 体重増加: ママの体重が増えることで、腰や足への負担が増します。
- ホルモンの影響: 妊娠継続に必要なホルモンは分泌が続き、関節を緩めたり、腸の動きに影響したりします。
- 血液量・体液量の増加: 赤ちゃんに栄養や酸素を届けるため、ママの体内の血液量や体液量が増加します。
これらの変化は、赤ちゃんが順調に育っている証でもありますが、同時にママの体に負担をかけ、様々なマイナートラブルを引き起こす原因となります。
妊娠中期によくあるマイナートラブルと安全な対処法
妊娠中期によく見られるマイナートラブルと、お家でできる安全な対処法をまとめました。全てを試す必要はありません。ご自身のつらい症状に合わせて、できることから取り入れてみてくださいね。
マイナートラブル | 考えられる原因 | 安全な対処法 | 関連情報 |
---|---|---|---|
むくみ | 体液量の増加、大きくなった子宮による下半身の血管の圧迫、運動不足、冷え、塩分の摂りすぎ。 | ・休息時に足を高くする ・体を冷やさない、温める(入浴、足湯など) ・適度な運動(ウォーキング、マタニティヨガなど) ・塩分を控えたバランスの良い食事 ・着圧ソックスの利用(医師に相談) ・リンパマッサージ(優しく) ・十分な水分補給 |
妊娠中のむくみ |
腰痛・股関節痛 | 体重増加、お腹の重み、ホルモンによる骨盤の緩み、姿勢の変化、運動不足。 | ・正しい姿勢を意識する ・無理のないストレッチや体操 ・体を温める(カイロ、入浴など) ・骨盤ベルトの利用(医師に相談) ・無理のない範囲での運動 ・寝る時の体勢を工夫する(抱き枕など) |
妊娠中の腰痛 |
こむら返り (足がつる) |
血行不良、ミネラル(カルシウム、マグネシウムなど)不足、体の冷え、体重増加。 | ・足を伸ばす(足先を手前に引き寄せる) ・体を温める(足湯、入浴、靴下など) ・適度な運動やストレッチ ・ミネラルを含む食品を意識して摂る |
妊娠中の冷え性 |
お腹の張り (前駆陣痛など) |
子宮が収縮する練習、疲れ、冷え、立ちっぱなしや座りっぱなし、胎動など。 | ・無理せず休息する ・体を温める ・横になって安静にする ・水分補給 ※ 安静にしても治まらない強い張りや痛み、出血を伴う場合は医療機関へ連絡 |
妊娠中の重要になる水分補給 |
便秘・痔 | ホルモンの影響による腸の動きの鈍化、子宮による腸の圧迫、運動不足、水分不足、いきみにくい状況。 | ・十分な水分補給 ・食物繊維の多い食事(野菜、海藻、きのこなど) ・無理のない範囲での運動 ・トイレを我慢しない ・体を温める ・医療機関で安全な薬を処方してもらう |
妊娠中の便秘の対策 |
肌トラブル (乾燥、かゆみ、ニキビ、シミ) |
ホルモンバランスの変化、肌のバリア機能低下、血行不良、ストレス。 | ・保湿をしっかり行う ・低刺激性のスキンケア用品を選ぶ ・バランスの良い食事と十分な水分 ・体を温める ・ストレスを溜めない |
妊娠中のスキンケア |
息切れ・動悸 | 血液量の増加、子宮による肺の圧迫、貧血。 | ・無理のない範囲で体を動かす ・休息をしっかり取る ・貧血の検査を受け、必要なら医師の指示で鉄剤を服用する ※ 安静時にもひどい場合や胸の痛みを伴う場合は医療機関へ連絡 |
これらの対処法は、症状を完全に消すものではないかもしれませんが、不快感を和らげ、安定期をより快適に過ごすための助けになります。
【重要】こんな時は迷わず病院へ連絡を
妊娠中期のマイナートラブルは多くの場合心配ありませんが、中には注意が必要な症状もあります。以下の場合は、迷わずかかりつけの産婦人科に連絡してください。
- お腹の張りが頻繁で強く、安静にしても治まらない場合。
- 出血がある場合(少量でも)。
- 破水が疑われる場合(サラサラした生ぬるい液体が流れ出る)。
- 強い腹痛や腰痛が続く場合。
- 急激なむくみ(特に顔や手)、強い頭痛、目のチカチカなどを伴う場合。
- 胎動を全く感じない、または極端に少ない場合(胎動を感じ始める中期後半以降)。
- 38℃以上の発熱がある場合。
- 上記以外でも、「いつもと違うな」「何かおかしいな」と不安を感じる場合。
これらのサインは、早産や妊娠高血圧症候群など、より深刻な状況に繋がる可能性もあります。迷うくらいなら、遠慮せず医療機関に相談することが、あなたと赤ちゃんを守るために最も大切です。
まとめ:安定期も体を労わって、心地よく過ごそう
妊娠中期は「安定期」と呼ばれますが、体の変化は続き、様々なマイナートラブルが起こりうる時期でもあります。むくみや腰痛、お腹の張りなど、つらい症状がある時は、我慢せず、休息、適度な運動、食事や体のケアなどで、安全に症状を和らげるように努めましょう。
そして、最も大切なのは、お腹の張りが強い、出血があるなど、注意すべきサインを見逃さないことです。少しでも不安な症状があれば、迷わず医療機関に相談してください。
安定期を、マイナートラブルと上手に付き合いながら、心穏やかに、そして赤ちゃんとの繋がりを感じながら、心地よく過ごしてくださいね。心から応援しています!
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