「和痛分娩だから、呼吸法は必要ないかな？」「麻酔が効くまで、痛みに耐える自信がない…」和痛分娩を選ぶプレママさんの中には、呼吸法の必要性を疑問に感じる方もいるかもしれません。
しかし、実は和痛分娩においても、呼吸法は非常に重要な役割を果たします。麻酔が効き始めるまでの間や、麻酔が完全に効かない部分の痛みを和らげるだけでなく、お産中に冷静さを保ち、リラックスするためにも、呼吸法はあなたの心強い味方になります。今回は、和痛分娩をよりスムーズに進めるための効果的な呼吸テクニックと、その練習方法について詳しく解説します。
和痛分娩で「呼吸法」が役立つ３つの理由
麻酔を使う和痛分娩でも、呼吸法は以下のような場面で力を発揮します。
- 麻酔が効くまでの時間： 麻酔が開始されても、すぐに痛みがゼロになるわけではありません。麻酔が効き始めるまでの間、陣痛の波を呼吸法で乗り越えることができます。
- 麻酔が効きにくい部分の痛み： 硬膜外麻酔は下半身の痛みを和らげるものですが、全ての痛みが完全に消えるわけではありません。例えば、腰の痛みや、麻酔が効きにくい部分の痛みを呼吸でコントロールできます。
- 精神的な落ち着きとリラックス： 陣痛中に意識的に呼吸をコントロールすることで、パニックになるのを防ぎ、冷静さを保つことができます。リラックス効果は、お産の進行をスムーズにする助けにもなります。
和痛分娩で役立つ！実践的な呼吸テクニック
基本となるのは、陣痛の始まりから終わりまで、意識的に呼吸をコントロールすることです。
1. 陣痛の始まり・終わり：深呼吸でリラックス
- 吸う： 鼻からゆっくりと深く息を吸い込み、お腹が膨らむのを感じます。（約4秒）
- 吐く： 口からゆっくりと長く息を吐き出します。体の力を抜くように、フーッと長く吐き切るのがポイントです。（約8秒）
- ポイント： 陣痛の波が来始めたらこの深呼吸を数回行い、陣痛が遠のいたら自然な呼吸に戻します。陣痛の始まりと終わりを知らせる合図として活用しましょう。
2. 陣痛が強まってきたら：ラマーズ法を応用した「ヒッヒッフー」
- 吸う： 陣痛のピークに向かって、短く細かく「ヒッ、ヒッ、ヒッ…」と数回に分けて鼻から息を吸い込みます。
- 吐く： その後、長く「フーッ」と口から息を吐き出します。
- ポイント： 陣痛のピークに合わせて呼吸の速さを変えます。痛みが強いほど呼吸を速く、弱まってきたらゆっくりに戻します。この呼吸法は、痛みに意識を集中させず、呼吸に意識を向けることで、痛みを乗り越える助けになります。
3. いきむ直前・いきみ逃し：大きく息を吐き出す
- いきみ逃し： まだ「いきんではいけない」タイミングで陣痛が来た場合、「フーッ」と長く息を吐き続けることで、いきみを逃します。口をすぼめてゆっくりと長く息を吐き続けるのがポイントです。
- いきむ時： 実際にいきむタイミングになったら、大きく息を吸い込み、息を止めてお腹に力を入れ、赤ちゃんを押し出すイメージでいきみます。この時も、指示されたら大きく息を吐き出して力を抜く、という切り替えが重要です。
【実践のポイント】
これらの呼吸法は、一度聞いただけでは身につきません。妊娠中にパパと一緒に練習を繰り返すことで、体が覚え、いざという時に自然とできるようになります。マタニティクラスなどで指導を受けるのもおすすめです。
【ママへのメッセージ】
プレママの皆さん、和痛分娩を選ぶことは、あなたが快適にお産に臨むための素晴らしい選択です。しかし、麻酔に全てを任せるのではなく、呼吸法という「あなた自身の力」を味方につけることで、より自信を持って出産に臨むことができます。
陣痛の波を呼吸で乗り越える経験は、きっとあなたにとって大きな自信となり、その後の育児にも繋がるはずです。そして、妊娠中から出産後まで、**赤ちゃんの健やかな成長やママの体調維持に不可欠な葉酸は、食事だけでは不足しがちです。**出産という大きなイベントを控える時期だからこそ、**厚生労働省も推奨する葉酸サプリメントも継続して活用し、**心穏やかなマタニティライフを過ごしてくださいね。
Q&A：和痛分娩と呼吸法について
- Q1: 呼吸法を練習するのは、いつから始めるのが良いですか？
- A1: 妊娠中期（安定期）に入ってから、体力作りと並行して始めるのがおすすめです。焦る必要はありませんが、早めに始めることで、いざという時に体が自然に反応できるようになります。パートナーと一緒に練習すると、お産時のサポートにも繋がります。
- Q2: 呼吸法は、パパも一緒に練習した方が良いですか？
- A2: はい、パパも一緒に呼吸法を練習することをおすすめします。お産中にママが呼吸法を忘れてしまっても、パパが横で「吸って、吐いて！」と声かけをしてくれるだけで、ママはとても心強く感じられます。また、パパにとっても、お産に積極的に関わる実感が得られます。
- Q3: 呼吸法を練習しても、お産中にうまくできるか不安です。
- A3: 不安に感じるのは自然なことです。しかし、完璧にできなくても大丈夫です。「呼吸に意識を向ける」こと自体が、痛みに集中しすぎるのを防ぎ、冷静さを保つ助けになります。医療スタッフも、必要に応じて声かけや誘導をしてくれるので安心してください。練習したことが、必ず本番で役に立つはずです。
- Q4: 陣痛中に呼吸法を忘れてしまったらどうすればいいですか？
- A4: 焦らず、まずは大きく深呼吸をして落ち着きましょう。近くにいるパパや助産師に「呼吸法が分からなくなっちゃった」と伝えてください。優しくリードしてくれます。深呼吸だけでも、体をリラックスさせる効果があるので、できることから試してみましょう。
- Q5: 葉酸サプリメントは、呼吸法と何か関係がありますか？
- A5: 葉酸サプリメントと呼吸法に直接的な関係はありませんが、どちらも妊娠中のママと赤ちゃんの健康をサポートするための大切な要素です。葉酸は赤ちゃんの健やかな成長に不可欠な栄養素であり、ママの体調維持にも役立ちます。呼吸法で心身を整えることと並行して、栄養面でもしっかりサポートすることは、出産を乗り越えるための土台作りとなります。
和痛分娩をより良い経験にするために、呼吸法を味方につけて、自信を持って出産に臨んでくださいね。
コメント