妊娠中ダイエットは時によっては必要なものですが、一方間違えると胎児の障害のリスクにつながることがあるんです。
日本では特に、妊娠すると妊婦検診で体重管理に関して口酸っぱく言われるかと思います。
確かに適正体重をキープすることが重要なのですが、それが行き過ぎているせいか日本は世界的に見ても先進国の中で最も妊婦さんの栄養状態が悪い国とも言われているんです。
そういったこともあり、胎児に障害や何らかのリスクにつながる事も増えてきていると言われています。
健康な赤ちゃんを見たいママにとっては、それは避けたいことですよね。
そこでここでは妊娠中ダイエットと障害との関係性や、そのリスクを避けながらどのようにダイエットをしていけば良いのか見ていきたいと思います。
妊娠中ダイエットと赤ちゃんの障害の関係
まずは今の日本の現状について簡単にお話しします。
現在の日本は先天性の障害の子供が急増しているのが現状です。
二分脊椎症などがこれに該当します。
こういった赤ちゃんの障害には、様々な原因があり、中には解明されていない部分もあるのですが、最も大きな原因として世界的に言われているのが葉酸不足です。
日本ではもともと和食中心の食生活だったため、特に意識せずとも普通の食生活を送っていれば下手に太り過ぎなかったり、葉酸不足になることもほぼなかったそうです。
しかし食の欧米化が進み、和食文化も激減しましたね。
その上、スリムな体型であることがよしとされる文化が根強く残っています。
こういったことから、不必要なダイエットや食べない系の無理なダイエットに取り組む女性も増えてきています。
こういったことなどが関係して、日本人女性の多くが葉酸不足となってしまい、結果障害を持った子供が増えてきていると言うことなのです。
なので、ダイエットをする=子供の障害につながる。という捉え方ではなく、間違ったダイエットをしてしまうと子供の障害のリスクが高くなる。と言う捉え方が正しいのではないかと思います。
障害のリスクを恐れず安全にダイエットするためには
ここでは、妊婦検診で先生からダイエットの指示が出た方に対する内容をお伝えしていきます。
下手な妊娠中ダイエットが子供の障害につながる可能性があるとは言え、適正体重を遥かに超えた状態を無視するのも自分のためにも子供のためにも良くないことです。
だからこそ、妊娠中の体に合った適切なダイエットを取り入れていく必要があります。
妊娠中ダイエットを安全に進めるポイント
妊娠中ダイエットで意識していきたいポイントは、いくつかあります。
最低限の栄養補給を行うこと
特にこの部分は、将来の子供の障害のリスクと大きく関係してくる部分になります。
最低限の栄養補給といっても、何をどのくらいの量摂取するのが最低限なのか。と言うのが難しいところではありますが、シンプルにいうなら、白米を一切食べないとか
、フルーツを一切食べないとか、肉を一切食べないとかそういった極端な食べない系のダイエットしないことが大切です。
そして肉、魚、野菜など種類豊富な食材を少しずつ摂取して、バランスの良い栄養補給を心がけることが大切です。
一見これは難しく思いますが、昔の日本人はこれを当たり前のように行っていました。
これを実行するためのシンプルな方法が、ヘルシーな和食メニューをマスターすることです。
少し前の話でも軽く出てきましたが、和食と言うのは、基本的にヘルシーでなおかつ味も良くて、その上妊婦さんや胎児に必要な栄養を効率よく補給できる最高の料理ジャンルなんです。
「和食なんて作ったことない」と言う方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、安心してください。
今やクックパッドで和食を検索すると、様々なメニューが出てきます。
料理なんてものは、一度覚えてしまえば今後一生使い回せる最高のスキルですので、今このタイミングで和食に挑戦してみるのもいいかもしれませんね。
無理なダイエットはしないこと
先程の段落でお伝えした内容と少し被る部分はありますが、妊娠中の無理なダイエットは禁物です。
もちろん先ほども軽く触れたように、本当は食べた方が良い何かを一切食べないような、極端な断食系のダイエットは妊娠中にはお勧めできません。
そういったダイエットの仕方が、胎児の障害に直結してきます。
後は、過激な運動系のダイエットは避けることです。
確かにたくさん動いて痩せることも大切ではありますが、妊娠中にそれをやってしまうと胎児の命が危険にさらされます。
また、運動をがむしゃらに頑張るよりも食事を徹底した方がダイエット効果が出やすいです。
食べるにしても運動にしても、無理なダイエットは避けたいところです。
正しい方法で継続すること
せっかくダイエットをするならば確実に結果を出したいですよね。
そのために心がけなければいけないのが、「正しい方法で」なおかつ「継続すること」です。
どちらか1つが欠けていてはいけません。
正しい方法でダイエットをしても続かなければ結果は出ませんし、的を得ていない間違った方法で何年もダイエットを続けても当然結果は出ません。
妊娠中は、体調が安定している時に限りますが、妊娠期間を通してウォーキングをすることが推奨されています。
なので、ウォーキングを継続することに加えて、ヘルシーな和食を普段の食事で心がけていけば、きっと早い段階でダイエット効果は表れてくるはずです。
もちろん、下手に食べすぎないようにしたりすることも大切です。
葉酸サプリを摂取する
葉酸を摂取すれば障害のリスクを完全に避けられる。とまでは言いませんが、葉酸不足が障害に大きく関係していることは間違いありません。
また、妊娠中は毎日480マイクログラムの葉酸摂取が推奨されているのですが、多くの現代人は妊娠していないときに推奨されている毎日の240マイクログラムすら足りていないのが現状だと言われています。
ちなみに、葉酸が豊富に含まれていると言われているほうれん草だけで妊婦に必要な480マイクログラムの葉酸を摂取しようとすると、1キロ近く食べなければいけないそうです。
ここではヘルシーな和食を推奨していますが、それでもやはり毎日480マイクログラムをコンスタントに食事だけで摂取していくのは厳しい部分があります。
なので、ヘルシーな和食を心がけたうえで、サプリメントを購入してでも葉酸を摂取していく事はとても重要です。
実際に、厚生労働省からも推奨されている手段でもあるんですよ。
妊娠中に障害のリスクを避けるために他に出来ること
既にお伝えしているように、食事の要素を心がけることで胎児の障害のリスクを下げることにつながります。
しかし、100%原因が解明されていないとは言え、食事の面以外でもお母さんが気をつけられる部分はあるんです。
それは、お酒、タバコを避けることです。
もはやこれらは当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、それでも妊娠中にタバコを吸ったりお酒を飲んでしまう妊婦さんもいらっしゃるようです。
中にはそういった行為をしても生まれてきた赤ちゃんに何事もなかった。といった明るい体験談をネット上に書き込まれているママさんもいらっしゃるのですが、確率論で言うと、お酒やタバコはやはり大変危険な行為です。
「あの人が大丈夫なら私も大丈夫だろう」と言う安易な油断からお酒やタバコに手を出すのは絶対にやめてくださいね。
妊娠中ダイエットは必要な時に正しい方法で行うこと
妊娠中ダイエットは、美しいプロポーションをキープするための体重コントロールと言うよりは、限りなく赤ちゃんを健康に育てるため、そして安全に赤ちゃんを産むための体重コントロールと言う意味合いがあります。
なのでまずは不必要なダイエットはやめることと、ダイエットが必要ならばここでご紹介したように正しい方法で行うことが大切です。
また、ダイエットの成果を出すためには、継続が大切であることも忘れてはいけません。
妊娠中ダイエットは従来のダイエットとは違い、いろんな条件があるためかなり不利な部分がありますが、きちんとやればきっと結果が出ますので、赤ちゃんの為にも希望持って前向きに続けていけると良いですね。