妊活というのは妊娠をするために活動していることなので、妊娠中とは異なり普通の生活を送ることができるのですが、妊活中から予防接種やお薬のことを知っておくことはとても重要なことなんです。
妊活をしていると多くの方が基礎体温をデータとしてつけていると思いますが、自分が妊娠していると気が付くのは多少遅れてのことです。
妊娠中にしてはいけないことなどは前もって知っておいたほうが良く、その中でも予防接種や薬については特に女性には知っておくべきことなんです。
妊活中の予防接種や薬は注意したほうがいいの?
妊娠初期は薬や予防接種に関して注意すると思いますが、妊娠が発覚するまでにそのような注意すべき予防接種や薬は、女性自身がしっておくべき情報です。
今回は少し難しい表現になるかもしれませんが、そのような妊活中の女性や妊娠中の妊婦さんに届けたい情報の話になります。
そもそも妊活中は薬って安全なの?
妊活中に、一般的に多く使われている風邪薬などの市販薬は飲んでも健康上は問題がないと言われていますが、気をつけなければならないのが妊娠していることに気が付かなかった場合のお薬の取り扱いについてです。
妊活中とはいえ、毎日妊娠しているのかの確認は難しく、基礎体温をつけている方もいれば、そんなに気にしないという方もいると思います。
薬の中には成分がお腹の中の赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があるものもあります。発育不全や奇形などその副効果などは様々ですが、この点に関しては気をつけないとダメなんですね。
しっかりと生理周期を基礎体温をつけるなどして把握して、自分の妊娠しているかどうかでお薬も考えていきたいものですよね。
妊活中に気をつけたい薬の種類
では妊活中に気を付けるべき薬というものは全くないのでしょうか。
自身が妊活中でも妊娠している可能性が少しでもある場合はこれらの薬は医師の指導の下に服用するようにしましょう。
では妊活中に気を付けるべき薬については、日本産科婦人科学会と日本産科婦人科医会の「産婦人科診療ガイドライン」にまとめてあります。
しかし、新薬や薬の成分の配合が変わったなどもあるので、常に新しい情報を得るようにしましょう。
妊娠中に避けるほうがいい主な薬
- 抗がん剤
- 抗潰瘍薬(ミソプロストールなど)
- 一部の抗菌薬・抗ウイルス剤(リバビリン、キニーネなど)
- 抗凝固薬(ワーファリンなど)
- ホルモン剤(女性ホルモン剤など)
- 生ワクチン類(麻疹ワクチン、おたふくかぜワクチン、風疹ワクチンなど)
ここで気が付いたかもしれませんが、妊娠中にインフルエンザワクチンなどは6番目の生ワクチン類の部類に入るのか疑問になりませんでしたか?
日本のインフルエンザワクチンは不活化ワクチン(ふかつかわくちん)といって生ワクチンではないんです。つまりインフルエンザワクチンは妊娠初期であろうが妊娠後期であろうがママの身体にもお腹の中の胎児にも問題なく使えるということなんです。
使えるけれど使用は慎重にしたい薬
- 一部の抗菌薬・抗ウイルス剤(アミノグリコシド系、テトラサイクリン系など)
- 降圧剤(ACE阻害剤、アンギオテンシン II受容体阻害剤など)
- 抗けいれん剤(フェニトイン,フェノバルビタール,バルプロ酸など)
- 抗うつ剤(イミプラミンなど)
- 非ステロイド抗炎症薬(アセトアミノフェン以外の抗炎症薬)
- 向精神薬(リチウムなど)
- 利尿剤
これらは使うことはできるけれど、なるべく避けたいものです。しかし中には持病の関係で使わなければならない方もおられるでしょう。そのような方はしっかりと医師の指導の下に使うようにしましょう。
妊活中、妊娠していることに気が付かずに薬を使ってしまった場合
ここまでである程度の薬に対して気をつけなければならないということが分かったと思いますが、自分が妊娠していることを気が付かずに薬を使った場合も考えられます。
そのような場合はどうしたらいいのでしょうか。
基本的に処方される薬というのは劇薬のような部類のものは少なく、妊娠していることを気が付かずに飲んだとしても急に危険になるということはないと言われています。しかし、用法や用量、服用期間などによっては注意しなくてはならないものもあるので、そういったことが分かった場合はすぐに病院に行って、どの薬をどのくらいの量で、期間はこのくらいというようなわかりやすい状況を医師に伝えるようにしましょう。その後医師の指示に従ってくださいね。
妊活中に予防接種は受けてもいいの?
では次にこの時期に気になるインフルエンザなどの感染症の予防接種についても合わせてみていきましょう。
インフルエンザの予防接種(ワクチン)に関しては先ほど説明したのですが予防接種を受けてもいいのか迷ったり、わからないというケースも妊娠中などには出てきて当然です。予防接種に使われるワクチンは生ワクチンと不活化ワクチンの2種類のものが存在します。
先程のガイドラインでも、「妊婦への生ワクチンの接種は原則として禁忌」とされているので産婦人科からもそういった説明を受けたこともあるでしょう。その一方で「不活化ワクチン接種は可能」とされています。
では生ワクチンと不活化ワクチンはそれぞれどういった予防接種なのか見ていきましょう。
生ワクチン
生ワクチンは妊娠中は基本的に受けてはいけません!
定期接種
- BCG(結核ワクチン)
- ポリオ
- 麻疹(はしか)
- 風疹など
任意接種
- おたふくかぜ
- 水ぼうそう
- 黄熱など
生ワクチンは弱くした細菌やウイルスを体に入れて免疫をつけるためのものをいいます。生という言葉が使われているように、細菌やウイルスを直接予防接種として注射するんですね。
不活化ワクチン
定期接種
- DPT(3種混合)/DT(2種混合)
- 日本脳炎
任意接種
- A型肝炎
- B型肝炎
- インフルエンザ
- HPV(ヒトパピローマウイルス)など
不活化ワクチンというのは、細菌やウイルスの病原性をなくして、必要となる成分を抽出して免疫をつけるためのものです。生ワクチンと比べて、細菌やウイルスを直接は打たずにその成分を抽出して摂取するため分類されているんですね。
まとめ
妊活中はついついその時のことを考えがちですが、妊娠した場合の薬や予防接種のこともしっかりと注意することが必要になります。
妊活中に医師の下で細かいところまで相談できるかかりつけ医を大事にしたいところですね。
また、予防接種は一度受けた後も数年して体の中の抗体が消えている場合もあるので、事前にそういった検査も受けておいた方が、妊活も安心して行えると思いますよ。
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