私が1番印象に残っている妊娠中の出来事は便秘による出血でした。
もともと便秘症だった私は、妊娠前は市販の下剤をたびたび使って過ごしていました。
妊娠を期に今まで服用していた便秘薬を全て中断し、赤ちゃんのために色々と我慢する生活が始まりました。
初期の頃はつわりが激しく、ほとんど食事を摂ることが出来ず、便秘症状はあまり気にしていませんでした。
食べていないのでお通じがないことは当たり前だと思っていたからです。
安定期に入ると、つわりはピタッと止まり、そこからは食欲が一気に湧いてきました。
今まで食べられなかった反動で、過食気味の状態でひたすら食べ続けました。
そして、しっかりと食べているのにお通じがないことに不安を感じるようになったんです。
お腹がパンパンになっている状態が赤ちゃんが成長しているのではなく、便秘によるものだと気付き、そんな自分に劣等感を感じるようになってしまいました。
私は以前から痩せたい願望が強く、下剤を使用していた理由もスリムな身体をキープするためだったので便秘がこれ以上続くことが許せませんでした。
そこで私がとった行動は、2時間トイレにこもり思い切り踏ん張ること。
妊娠中に力むことは怖いと感じたのですが、便秘を解消したい気持ちが勝っていたんですね。
必死に踏ん張るとポタポタと血が流れ、便器に少量の血が付きました。
出血=流産という考えが頭に過り、大パニックになりました。
急遽、病院に行き内診をしてもらいました。
私は泣きながら赤ちゃんの無事を祈りました。
そして出された診察結果は痔でした。(笑)
お尻が切れたことで出血をしてしまったようで…私は恥ずかしくて仕方なかったことを覚えています。
妊娠中は便秘になり、痔を繰り返すことがよくあると医師から言われ、悩んでいる妊婦は私だけではないと知りました。
この出来事から便秘を改善するために、妊娠中でも飲める便秘薬を処方してもらい、私自身も食生活を見直し、適度な運動を心がけるようになりました。
それまでは好きな物をとことん食べるばかりで、赤ちゃんのことを考えずに食べていたのですが、「もし、あの出血が痔ではなく流産だったら…」と考えるようになり、赤ちゃんの大切さを改めて感じ、赤ちゃんの成長に効果的な食べ物を摂るようになったのは言うまでもありません。
そして生活習慣を改善することで便秘も解消し始め、妊娠前よりもスムーズに出るようになりました。
痔によって出血し、恥ずかしい思いをしましたが、その出来事がなければ健康的な赤ちゃんを産んでいないかもしれません。
便秘改善の食事を心がけたおかげで、急激な体重増加も避けられ、元気な赤ちゃんを産むことが出来ました。
現在、育児真っ最中ですが、妊娠中に学んだ食生活は継続しています。
妊娠中の便秘症状は自己判断せず、医師に相談をした方がしっかりと解決するんですね。