切迫流産は妊婦さんにとってはとても心配なものです。今回の記事はそんな不安を抱えた方の体験談をお送りいたします。
私が妊娠した当時、家には夫と舅、姑がおり4人家族でした。妊娠するまでは夫も私も仕事をしていて、朝早く出勤して夜に戻るという生活だったので舅と姑とのことはそれほど気になりませんでした。家の中のことは姑がほとんど全部切り盛りしてくれたので逆に助かる部分も大きかったのです。
妊娠中も前半は仕事をしていたのですが5カ月目に入った時、急に下腹がぎゅーっと痛くなり急いで病院に行くと切迫流産の可能性があるといわれ一週間入院することになりました。無事退院したのですが仕事の方は大事を取って産休を取ることにしました。
一日中舅や姑と過ごす毎日が始まったのですが、これが思いのほか大変で私にとってストレスになってしまいました。舅はどちらかというとマイペースなタイプであまり人に干渉したりしないのですが、姑は人の世話を焼きたがるタイプで色々と私に押し付けてくるのです。本人は親切心で世話を焼いてくれるのでしょうが、それが毎日となるとだんだんうっとおしくなってしまいます。
一番困ったことは昔の妊活の方法をそのまま押し付けてくるので私と意見が合わないことがたびたびあったことです。
例えば私は普段からベジタリアンなのですが、妊娠中もとくに食生活を変えずにそのまま続けていました。体調も良く何も問題は無かったのですが姑からすると心配だったのでしょう、肉を食べてスタミナをつけろとか牛乳を沢山飲めとか言い出したのです。もちろん私もやんわりと断っていましたが、半ば半強制的に姑は自分で料理した物を私に食べさせようとするのです。私が食べないと姑の機嫌も悪くなり、毎回気まずい雰囲気になってしまうのでした。朝食にしても基本的に私は食べない派なのですが、そのことでも姑と意見が合いませんでした。
妊娠中ということもあって何かにつけイライラするものなのですが、姑のそういった態度がさらに私をイライラさせ、家の中で口論をするようになってしまいました。そこで夫に間に入ってもらい、舅も呼んで4人でじっくり話し合いをすることにしました。夫は姑に、今と昔では色々妊活のスタイルも違うこと、一人一人好みの物や食べたいものが違うし、特に妊娠中は嗜好も変化するからなるべく私のスタイルに合わせてやってほしいと話したのです。
姑は姑で彼女が色々私にしているのはなるべく私の負担を減らしてあげたいという思いからで決して押し付けではない、と言いました。そして昔からの智恵でいいと思った物や、自分が実際妊娠中に良かった物をおすすめしている、とも言いました。そこで私は普段から勉強しているマクロビオティックの本やベジタリアンについて書いてある本を姑に見せたり、ネットの記事を見せて上げたりして菜食主義は決して無理な方法ではなくて、自然で身体に負担がかからず、しかも妊娠中もベストの状態を保つことができるなど詳しく説明したのです。
しかしあまりピンとこなかったのか釈然としない様子でした。
こうして話し合いをしたのですが私と姑の仲はぎくしゃくしたままで、ついに姑は私の顔も見ないようになってしまいました。
私と面と向かって何か言ってくる代わりにこれ見よがしにぶつぶつと文句を言うようになってしまったのです。私の顔を見る度に文句を言っているのが聞こえ、毎回そんな感じが続いて私の我慢も限界に来ていたのでしょう、ある日頭の生え際に丸く脱毛している部分を発見してしまったのです。ストレスで円形脱毛症を発症してしまったのでした。
夫と話し合いとにかくストレスの少ない環境で生活した方がよいということになり、ひとまず実家に帰ることにしました。
実家では本当に気兼ねなく生活することができ、ストレスでできてしまった円形脱毛症もだんだん良くなってきました。夫の実家で生活していたのは夫が長男なので、将来は家を相続する立場だから今から生活に慣れた方が良い、ということとお互いの職場に行くのに夫の実家からの方が都合が良かったからです。しかし私の気持ちはもう一緒に生活は無理だという方向に傾いていました。今からこんな具合だと子供が生まれてからも姑の干渉は一層激しくなるでしょうし、押し付けもひどくなりそうです。私には私のやり方があるので子育てについても干渉しないでほしいという思いがありました。
そこで出産までは私の実家にいることになりましたが、子供が生まれてからどうしようかということになりました。夫とよく話し合った結果、引っ越しをしようということになったのです。その点でも夫と舅と姑の間でだいぶ揉めたようでしたが、どうにか話をつけてくれてとにかく新しい物件を探すことになりました。幸いお互いの職場からそう遠くない所に手頃な物件があり、そこに決めて引っ越しをしたのですが家事の負担が大きくなっても引っ越して正解でした。
毎日気を使い鬱々とした気分で過ごしていたのが霧が晴れたようにぱあっと視界が明るくなった気分でした。夫と二人での生活になってからずいぶん自分は我慢していたんだと実感することも多くて、家にいるとやっと心の底からくつろげるようになったのです。仕事も忙しく、家でも気を使ってあまり休めなかったので切迫流産の危険があったのもそんなことが一因だったのかもしれません。舅や姑と同居している方も多いと思いますが、うまくいけば百人力、うまくいかないと本当に辛い毎日になってしまいます。
上手に気持ちの切り替えができていけるのだったらいいのでしょうが、私は中に貯め込んでうまく発散できませんでした。幸い環境を変えることで解決しましたが同じような環境で悩んでいる方には無理をしないで、と言いたいです。環境を変えられないのだったら自分の好きなことを思いっきりするとか、夫に愚痴を言いまくるとかとにかくストレスをため込まないでください。自分自身がハッピーになることが一番の妊活だと思います。