妊娠中は妊婦さんの身体もお腹の中の赤ちゃんも精一杯成長や変化を繰り返している状態です。知らず知らずのうちに水分不足になっている可能性があること感じたことがありませんか?
人間の体の多くが水分でできているため、私たち人間と水は切っても切れない関係なのですが、それが妊娠中の女性となるとさらに水分が必要になります。
このページではそんな大事な水に関して一緒に考えていきたいと思います。
妊婦さんは水分不足に陥りやすい!
いつもよりものどが渇くなとか、トイレに行く回数が増えているなと感じていませんか?
妊娠中は体が水分を欲している状態なんです。水分が足りなかったらどうなるのか、なぜ水分不足になるのかなどトータルで見ていってください。
なぜ妊婦さんが水分不足に陥りやすい?
- 妊娠前よりも汗をかきやすい
- 頻尿になりやすい
- 胎児のための羊水を作るため
- 血流がアップするため
妊娠前よりも汗をかきやすい
妊娠するとあまり運動する機会がなくなるというイメージがあると思いますが、妊娠中という時期はお腹の中の赤ちゃんを成長させたり、出産に向けて体を作る大事な時期なので体温も上昇しています。
ウォーキングや軽めのエクササイズをすることがお医者さんからも推奨される時期でもあるのですが、体温が上昇している状態は運動をしていなくても汗をかきやすく気が付かなくても水分は不足気味になっていくんです。
頻尿になりやすい
妊娠することでホルモンバランスの変化や、筋力低下による骨盤底筋の衰え、胎児が成長し子宮が膀胱を圧迫するなどといった理由から妊娠中は頻尿になりやすくなります。
尿によって多くの水分が排出されるということは単純に体の中の水分も足りなくなって水分補給の必要性が生まれていきます。
胎児のための羊水を作るため
胎児が成長するスペースに常に生み出される羊水も妊婦さんの身体からどんどん作り出されていきます。
羊水というのは胎児を守るという働きだけではなく、赤ちゃん自身の水分補給、栄養摂取と排泄などとても大事な役割があります。それによって羊水は常に新しくなくてはならず妊婦さんの身体から常に作り続ける必要があるんです。
羊水自体は血液がもととなり、なんと90分ごとに今ある羊水の半分を新しいものへ交換されるという実はすごいメカニズムなんです。羊水自体がそんなに量があるわけではないというイメージを持っているかもしれませんが、このスピードで行くと3時間ですべて新しいものへと交換されるということです。
想像よりも水分の必要性を感じませんか?
血流がアップするため
妊娠中の血液は赤ちゃんへの栄養や様々な成長には欠かせません。そのため妊娠前に比べると血流が増え、体内でもなるべく多くの血液を作ろうと妊婦さんの身体自身も頑張ってくれるんです。血液にも多くの水分を必要とするためにここでも水分補給の必要性が生まれてくるんですね。
妊娠中の水分不足がもたらすリスクとは?
妊娠中はホルモンバランスの変化や体温上昇により、通常よりも水分が失われやすい状態になります。水分不足が続くと、以下のようなトラブルの原因になります。
- 便秘や痔:腸内の水分が不足し、便が固くなりやすくなります。
- 羊水量の減少:妊娠後期では、羊水の量が赤ちゃんの発育に関わります。
- むくみ・高血圧症候群の悪化:水分が足りないと血液の循環が悪くなり、むくみやすくなります。
- 脱水症状:めまい、頭痛、倦怠感、頻脈などが起こる可能性があります。
1日に必要な水分量はどのくらい?
妊婦さんに必要な水分摂取量の目安は、約2〜2.5リットルです(食事から摂取する水分を含めて)。
このうち、飲み物からは1.2〜1.5リットルを目安にこまめに摂ることが推奨されています。特に暑い季節や運動をした日は、さらに意識して水分を摂りましょう。
水分を効率よく摂るための工夫
「一度にたくさん飲むのがつらい」という妊婦さんも多いため、以下のような飲み方がオススメです。
- こまめに少量ずつ飲む(一口〜半カップ程度)
- 朝起きたらすぐに白湯を飲むことで、内臓が温まり代謝もアップ
- レモン水や麦茶など、飲みやすくてカフェインレスな飲み物を選ぶ
- 常温の飲み物にすることで、胃腸への負担を軽減
おすすめの水分補給ドリンク
飲み物 | 特徴 |
---|---|
麦茶 | カフェインゼロでミネラル補給にも◎ |
白湯 | 体を内側から温めて代謝をサポート |
ルイボスティー | 抗酸化作用があり、妊婦さんにも人気 |
経口補水液(OS-1など) | 脱水気味の時や体調不良時に |
妊婦さんが注意すべき飲み物とは?
水分補給が大切とはいえ、全ての飲み物が妊娠中に適しているわけではありません。以下の飲み物は、できるだけ避けましょう。
- カフェイン含有飲料(コーヒー・緑茶など):過剰摂取で胎児の発育に影響が出る可能性があります
- 糖分の多い清涼飲料水:妊娠糖尿病のリスクを高めます
- アルコール:胎児性アルコール症候群のリスクがあるためNG
妊娠中に水分不足になるとどうなるの?
妊娠中のママの体は、普段よりもたくさんの水分を必要としています。
なぜなら、お腹の赤ちゃんに栄養を届けたり、羊水を作ったり、増加する血液量を補ったりするために、水分はとても大切だからです。
でも、つわりで水分がとりづらかったり、トイレが近くなるのを気にして飲むのを控えたりしていませんか?実は、それが危険のもとなんです。
水分不足が進むと…
めまいや立ちくらみ
便秘
頭痛や集中力の低下
尿が濃くなり、感染症のリスクUP
羊水量の減少、赤ちゃんの成長に影響
早産や低体重児のリスクが高まる
といった、母体にも赤ちゃんにも影響が出てしまう可能性があるんです。
水分不足のサイン、見逃していませんか?
ママの体が「水分が足りていないよ」と教えてくれるサインはたくさんあります。
喉の渇き
尿の色が濃くなる
唇や肌が乾燥する
頭がボーッとする
足のつり(こむら返り)
こうしたサインに気づいたら、早めにお水やノンカフェインのお茶などで水分補給をしましょうね。
妊娠中の水分補給、どのくらいが目安?
一般的には 1日あたり1.5~2リットルの水分が目安とされています。
でも、一気にたくさん飲むのではなく、こまめに少しずつ飲むのがポイントです。
おすすめのタイミングはこちら👇
起床後(寝ている間にも水分は失われています)
食事のとき
入浴前後
外出時や運動後
就寝前(飲みすぎには注意)
ちょこちょこ飲みが体にやさしいんですよ♪
どんな飲み物がいいの?おすすめの水分補給法
妊娠中の体にやさしい飲み物はたくさんあります。
◎おすすめ
常温の水
麦茶、ルイボスティー(ノンカフェイン)
白湯(からだを温めてくれます)
経口補水液(軽い脱水のときに)
△注意が必要
カフェイン入り飲料(紅茶・緑茶・コーヒーなど)
甘いジュース(糖分過多に注意)
また、水分は飲み物からだけでなく、食事からも摂ることができます!
水分たっぷりの食材
きゅうり
トマト
スイカ
いちご
みそ汁やスープ
食事にこうした食材を取り入れると、自然と水分補給できますよ。
よくある疑問:「水を飲みすぎるとむくむんじゃないの?」
これは妊婦さんがよく不安に思うことです。でも、実は逆なんです!
むくみの原因は水分の「摂りすぎ」ではなく、「循環不良」。
つまり、水分不足の方がむくみやすくなることもあるんです。
体の中に老廃物が溜まらないようにするためにも、適度な水分補給はむしろむくみ対策に有効なんですよ✨
水分補給がつらいときの工夫いろいろ
つわりで飲めない、気持ち悪い…そんなときは、無理せず以下のような方法を試してみてください。
冷たい飲み物がダメなら、常温や白湯にしてみる
炭酸水(無糖)でリフレッシュ
フルーツ入りのフレーバーウォーター
ゼリーや果物で水分をとる
一人ひとり、体の感じ方は違います。自分に合った方法で、無理なく水分補給しましょう♪
妊婦さんが水分不足なるとどうなる?
- 羊水が少ない状態へ
- 血液の性質がドロドロへ変化する
- 便秘が加速する
- 疲れやすくなる
羊水が少ない状態へ
先程の項目でも説明したように水分は羊水と密接な関係にあります。赤ちゃんを生む準備のための妊娠中という大事な時期に水分が不足して羊水も減ってしまうと大変です。
あまりにも羊水が不足している状態が続いてしまうと、赤ちゃんと妊婦さんをつなぎ栄養を送る役割をするへその緒も圧迫され、栄養や酸素が運ばれにくい状況になってしまい、胎児機能不全という状況を引き起こしかねません。
羊水の少ない状態が続くと引き起こされるもので、もう一つ羊水過小症というものがあります。この症状は羊水が不足することで、赤ちゃんの肺が圧迫され発育不全や手足の変形、関節障害など様々な悪影響が起こることがあります。
たかが水分不足と侮ることなく、しっかりと水分を補給したいものです。
血液の性質がドロドロへ変化する
これは妊娠中だからというわけではないのですが、水分が不足してしまうと人間の血液はどろどろの状態になってしまい、血中の酸素や栄養が不足してしまうことがあります。妊婦さんも同じで、この時期は母体と胎児の両方の成長のためにも栄養や酸素はとても重要であり、そのため血液の状態も健康的である必要があります。
また血液がどろどろの状態だと血栓のリスクも一気に上がってしまい、血管の中の血液の通り道をふさいでしまい脳こうそくなどの症状も引き起こしかねません。
赤ちゃんからしても、栄養や酸素が送られなくなるということを意味するので、どうしても血液は健康的なサラサラの状態を維持することが重要になります。
便秘が加速する
妊娠中特に妊娠中期から後期にかけて、お腹の中で赤ちゃんが成長すると子宮に庁が圧迫され便の通り道を狭くする状態になるため便秘になりやすくなります。
そういった状態からさらに体に水分が不足してると便秘も加速してしまいます。妊娠に関わりなく女性は便秘しやすい傾向があるので注意したいところです。
便秘が続くと血液の中に老廃物などが増え、血液の中の栄養や酸素が減ってしまいます。便秘には食物繊維などほかにも必要になる要素があるのですが、その中でも水分はとても必要な状態になっているので水分の確保も重要になります。
疲れやすくなる
妊娠中は疲労がたまりやすくなったり、疲れやすい状態になりやすくなります。これはホルモンのバランスの変化や体に栄養が足りていない状態だったりするのですが、この疲れやすいという状況も水分が関係しています。体に水分が不足すると血液がいい状態になっていないので栄養も不足気味になるし、脳などにも栄養が届かず思考力も低下します。ストレスも受けやすい状態になってしまい、体に疲労が蓄積しやすくなるんですね。
妊婦さんに必要となる水分量はどのくらい?
妊娠していない状態のときは1日に必要になる水分というのは1~1.5リットルだと言われています。しかし、体の健康を考えると実はこれでは不足していて実際には年齢や体重に応じて変わってきたり、運動をしているかどうかなどの生活習慣でも変わっていきます。
1日に必要な水分量というのは諸説あり、日本人の場合は日本食が食事の中に水分の多い料理が多い傾向にあるため、欧米よりは水分摂取量は少なくていいと言われているのですが、最近の食事の傾向が和食が少ない方は多く摂取するべきといわれています。
一般的に言われているのは
30歳未満の方
体重×40÷990.5
30~55歳までの方
体重×35÷990.5
56歳以上
体重×30÷990.5
この公式が1日に必要になる水分量なんですね。
管理人の場合(32歳、体重50キロ)
50×35÷990.5=1.766
つまり私の1日に飲むべき水分量は1.8リットルなんです!
さらにこれが妊娠中になるとこの数字から0.5~1リットルは多く水分を摂取する必要があると言われています。
妊婦さんの飲み物でおすすめと控えるべきもの
ここまでで妊婦さんにいかに水分が必要になるか分かったと思います。では料理から摂取する以外にどのような方法で水分を摂取したらいいのでしょうか。また同じように避けるべき飲み物というのはどういったものかも見ていきましょう。
まずはカフェインなどが含まれる飲料は避けるべきだと産婦人科でも指導されたと思いますが、カフェインは利尿作用があり水分摂取よりも水分を排出させるため避けるべきです。
カフェインが入ったものはお茶やコーヒーなどに入っているのですが、カフェインレスの商品も多く販売されていますし、コーヒーショップでも最近はデカフェやカフェインレスという商品も販売されるようになっています。
お茶などもカフェインが入っているものと、入っていないものがあり、成分表など確認する習慣をつけるべきですね。
麦茶やハーブティーなどは入っていないと説明しているサイトもあるのですが、入っている場合もあります。ハーブティーもジャスミンティーやルイボスティーなど種類も多く購入したり飲む場合はカフェインのチェックをしてくださいね!
またカフェイン以外にもハトムギ茶などは子宮を収縮させる効果があると言われているので避けるべきです。
おすすめの飲料というのはやはりまず水になります。ミネラルウォーターなどは妊娠中に必要となる多くのミネラルであるカルシウムやマグネシウムなどが多く含まれており、むくみや老廃物の排出、便秘の解消などにもおすすめになります。毎日摂取するものなので自宅にミネラルウォーターのサーバーを設置するというのは、体のためにはとてもいい方法なんです。ただし、妊婦さんはウォーターサーバーの替えが重いので入れ替えるときは注意しましょう。いろいろなサーバーがありますが、妊娠中におすすめのものという視点では別ページで特集しているのでそちらをご覧ください。
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そして飲料は温度にも気を使ったほうがいいですね。妊婦さんはあまり体を冷やしてはいけないので常温の水か、多少冷やしたもの、基本は温かい状態がいいとされています。
水以外になると水分吸収効率を考えてスポーツ飲料などもおすすめなのですが、飲みすぎには注意したいところです。ブドウ糖などの甘味料が使われているため、飲みすぎは糖尿病などにもつながります。妊娠中の場合は妊娠糖尿病の原因にもなってしまいます。
まとめ:妊娠中の水分補給は「意識して」「こまめに」
妊娠中の体は、普段以上に水分を必要としています。水分が不足すると、母体だけでなく赤ちゃんの発育にも影響が及ぶため、早め早めの対策がとても大切です。
飲みやすい温度や味の飲み物を工夫しながら、毎日の水分補給を意識していきましょう。体調に不安を感じた場合は、無理せずかかりつけの産婦人科医に相談してくださいね。
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