妊娠中の妊婦さんには妊娠前と比べると様々な事が起こってきます。体の変化や精神的な変化など、自分では想像もしなかったことも起こるので、不安に感じることもたくさんあります。
今回はそんな妊娠中の汗ににおいが気になるということを特集していこうと思います。
妊娠すると汗のにおいが気になるのが普通ってどういうこと?
妊娠してから汗をよくかくようになってきたとか、自分の汗のにおいが気になってしょうがないというようなことで不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
妊婦さんが汗をかきやすいのは、赤ちゃんを守るために脂肪が付きやすくなって、血液量も増え、そして新陳代謝もアップしている状態のため、不思議なことではないんですね。しかし、その結果自分の汗や体臭が気になってしまってどうしようもないという妊婦さんが増えていることもまた事実。
徐々に暑い季節になってきた今、妊婦さんの汗のにおいについて一緒に見ていきましょう。
妊婦さんは汗が臭くなるのって本当?
普段自分の体臭が気になっていなくても、妊娠中に自分の体臭が気になる方って本当に多いんですよね。
妊娠するまでは誰かににおいに対して指摘されることもなかったし、むしろ体臭がきつい人はなんとかしなさいよくらい思っていたという方もきっと多いはずです。
しかし、自分が妊娠してから汗のにおいに敏感になるんですよね。
これは妊娠の初期症状の一つともいえることでもあるのですが、どうしようもないと割り切れない部分もあります。
そんな妊婦さんの体臭がきつくなる原因を見ていきましょう。
妊婦さんの体臭がきつくなる原因
妊娠してからの変化という部分が多くある、妊婦さんの汗のにおいが気になる理由をもう少し分解してわかりやすく見ていきます。
- 汗の変化
- ホルモンバランスの影響によるもの
- アポクリン腺の影響によるもの
- おりものの量の変化
- 便秘
- その他の理由
こういったものが原因としてあげることができます。
汗の変化
妊娠することで少しの運動や日常の中の動きなどで汗をかきやすくなります。気温が高かったり、湿度が高かったりするとかきやすいのですが、妊娠すると体が妊娠状態を維持しようとして妊娠前よりも体温が高くなり、においの源である汗がかきやすい状態になっていることが原因の一つとしてあげることができます。
ホルモンバランスの影響によるもの
妊娠すると女性ホルモンである、プロゲステロンとエストロゲンという二つのホルモンバランスが乱れていきます。もちろん赤ちゃんの育つお部屋でもある子宮内膜を大きくしたり、赤ちゃん自身を成長させるための環境を整えたり、授乳の準備である乳腺を発達させたりと必要なことでもあるホルモンバランスの乱れは、妊娠前と妊娠後という変化の中で自分では思いもよらないことがおきたりもします。
その中の一つとして体臭の変化もあげることができるんですね。
アポクリン腺の影響によるもの
人間の汗は、汗腺という汗が出る部分から分泌されるのですが、その中でもアポクリン腺というのは耳の中、肛門、脇の下などにあるにおいがある汗を出しやすいというう特性を持っている汗腺なんです。アポクリン腺から出る汗は7~8割は水分なのですが、タンパク質、脂質、アンモニアなどが含まれており、それらがにおいの成分として感じてくるんですね。
ちなみに皮膚の表面にある汗腺をエクリン腺といって、エクリン腺は基本的に水分だけがでます。
そのアポクリン腺が妊娠すると汗の分泌を増加するという傾向にあるんです。
基本的に汗は分泌時にはにおいがなく、放置することで雑菌などが繁殖してにおいとなっていくのですが、においがある汗を出すのがアポクリン腺の特徴でもあり、それが妊娠するとより分泌を加速させることで、汗のにおいが気になるということにつながっていくんですね。
妊娠するとワキガに悩む方が多くいるのも、このアポクリン腺の妊娠することによる変化が原因となっているんです。
おりものの量の変化
妊娠に関係なくおりものの量に悩んでいる方は一定数いて、その悩みの中でにおいに対して不安に感じている方もおられるんですね。
妊娠すると、おりものの量がさらに増加する場合があります。これはすべての人に起こることではないのですが、体質的なものや遺伝的な要因など様々なものが関わっていると言われています。
基本的におりものは酸性ですっぱいようなにおいがするのですが、通常は日常生活の中で気になるようなレベルではなく、放置して雑菌が繁殖してにおいを発するようになってくるとどうしてもにおいが気になってきます。
ただし、おりものが通常と異なり、おりもの自体が臭いがあったり、色が通常と違っているような場合は他の病気の可能性もでてくるので、少しでも心配な場合はお医者さんに相談するようにしましょうね。
おりもの自体は膣内の環境を清潔に保つために、膣内に雑菌の侵入や増殖を防いでくれるという働きがあるので、おりもの自体には問題はありません。
便秘
妊娠すると便秘や下痢になりやすくなります。
赤ちゃんが成長してくると子宮が大きくなり腸を圧迫したりして腸の働きが不十分になったり、つわりなどの影響で食生活が乱れて食物繊維が不足するなどの影響バランスが乱れる、そして運動不足になって筋肉が衰えることで腸の動きが悪くなるといった様々な条件が妊娠することで重なりやすいためなんですね。
すると腸内環境も悪くなって、悪玉菌が増加し、老廃物も排出されにくくなります。悪玉菌自体もにおい物質をだし、それが他の老廃物と一緒になって血液に流され、毛穴から汗として排出されるので、汗のにおいの原因となってしまいます。
その他の理由
上にあげた以外も汗の匂いや体臭の原因となるものがあるのですが、中には病気の可能性もあるものもあります。
おりものの項目でも軽く触れましたが細菌性膣炎や、口臭がきつくなるようなら歯周病、体臭が甘酸っぱいようなにおいがする場合は妊娠糖尿病なども考えられるので、不安に思ったり、心配な方は医師と相談して検診を受けるようにしましょうね。
なぜ妊娠中は匂いに敏感になるの?
妊娠することで起こる変化の中でも、においに敏感になるというものが妊婦さんにはあります。
すると汗の匂いにも必要以上に敏感になって、より不安やストレスを招くというわるいサイクルに陥るケースもありますよね。
妊娠するとなぜにおいに敏感になってしまうのでしょうか。
- ホルモンバランスの乱れ
- 自律神経の乱れ
というふたつの原因があるんです。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れによって、においに対して普段以上に敏感になるケースが考えられます。
ホルモンバランスの中でもエストロゲンというホルモンの分泌が増えているときににおいに敏感になることがあります。
この働きは赤ちゃんを敵から守るため何かしらの匂いが発するような場所に近づかないようにする働きの一つと言われています。
自律神経の乱れ
この自律神経の乱れもホルモンバランスの乱れが招くといってもいいのですが、ここではわかりやすく分けて説明しますね。
自律神経というのは交感神経と副交感神経の交互に切り替わって成り立っており、その働きは日常の生活のほとんどをつかさどっているといってもいいくらい繊細な神経なんですね。
自律神経が乱れると些細なことが気になったり、ほんの少しのことでもイライラしたり
体の不調が現れたりと様々なことが起こります。
妊娠中ににおいに対して敏感になることも、自律神経が乱れてしまっていることが原因となる場合があるんですね。
妊婦さんの汗のにおいを抑えるにはどうしたらいいの?
妊娠中の妊婦さんの汗や体臭の匂いが気になるのは、ほとんどが出産を経て症状は落ち着いていきます。
といっても、一時になったら時間が立てば治りますという答えが満足できないのは誰も同じです。(もちろん私自身もそうですからねw)
原因を考えるとどうしても完全に何とかしようというのは難しく、予防や対策として一時的なものまで様々な方法が考えることができます。
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