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体験談

痛みに強い私の出産は…

初めての出産。
出産が近付くにつれて、どれだけの痛みがくるのかと思うと怖くなり、しかし早く子供に会いたい思いもあり…私はそわそわした気持ちで過ごしていました。

出産予定日が間近に迫った頃の検診での出来事。
「お腹痛くない?」と先生や助産師さんに何度となく聞かれました。

私は「何でそんなに聞くんだろう…。」と思いました。

そんな私に先生は言いました。
「陣痛がついている状態。」

私は少しパニックになり、「えっ?今もう産まれるんですか?」と聞くと、「まだかな。予定日まで普通に過ごしてください。」と言われ、どうしたらいいのかわからなくなりました。

私は”陣痛がくると産まれるもの”と思っていたので、先生の言葉をまったく理解できていない状態。

待合室で待っていると助産師さんが来てくれて、詳しく話をしてくれました。
「陣痛がきてもなかなか産まれないこともよくあること。」
「お腹が痛くなければお産は始まらないから大丈夫よ。」と落ち着かせてくれました。

そして「あなたは痛みに強いようだから、何か変化があったらいつでも病院に電話してきてね。」と言われ、私はホッとして帰りました。

それから1週間何事もなく過ごしました。

予定日の前日、夜中に目が覚めトイレに行くと”おしるし”がありました。
念のため病院に電話をすると「慌てずにゆっくり来てください。」と言われ、夫と病院に行きました。

病院に着いても私に痛みはなく、それでも「陣痛の間隔は短くなってきている。」と言われ陣痛室で待機。
朝になっても陣痛らしい陣痛の痛みもなく、夫は一度仕事に行くことにしました。

そして夕方、仕事を早めに終わらせた夫が様子を見に来てくれました。
しばらく話していたのですが、「初めての出産だし、痛みがまだぜんぜん来ないから明日になるかも。」と帰らせました。

夕食までゴロゴロしようと思って、まずはトイレに行きました。
そこで排尿とは違う感覚があり、「破水したかも…。」とトイレから出て、破水かどうかチェックしてもらいました。

チェックしてもらったら破水ではなかったので、病室に戻ることになりました。
病室には、すでに夕食が届いていました。

ここの病院のご飯が美味しいと評判で、私は楽しみにしていたのです(笑)
その日のメニューはパスタでした。

「体力つけなくっちゃ!」と、パスタの味にわくわくしながらフォークを手にしました。

その瞬間、ガツン!!と強い痛みがきたのです。
ナースコールで看護師さんに伝え、しばらく我慢していたら痛みが引きました。

看護師さんや助産師さんが準備をしている間、私は痛みが引いたのと何よりも食べたい気持ちが強かったので、思わずパクパク食べちゃいました(笑)

それから、母親思い(?)の我が子は2時間で産まれました。
看護師さんが夫にも連絡してくれていて、夫は「まだまだかかりそうだと、さっき帰されたのに…。」と半信半疑になりながら、病院へ向かったそうです。

妊娠・出産関連の本や経験者の方の話とは全く違った私の出産体験。
パスタを食べるたびに、あの時パクパク食べたパスタを思い出しています。

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