妊娠中のダイエット食には、悩まされている妊婦さんがたくさんおられます。
妊婦健診でも体重管理を口うるさく注意され、中にはストレスで泣いてしまったり旦那さんにあたってしまいそうで怖いと感じる方も。
妊娠前からもともと太り気味の方や、妊娠してから“吐きづわり”のせいで食べられるものが限定されて体重増加を注意される方。
また、食べづわりで何かを口にしていないと気持ち悪くなってしまうという方もおられます。
このように状況に個人差はありますが、それぞれに悩みは深く、先ほどのようなストレスにさらされているのが現状です。
このページでは、そういった妊娠中のダイエットと食について、悩んでおられる妊婦さんと一緒に見て行きたいと思います。
では早速順番通りにみて行きましょう。
ダイエット食はどんなものがあるの?
ダイエット食には、大きく分けて2種類のタイプがあります。
・糖質や脂質の吸収をブロックするタイプ
・栄養バランスを整えてダイエットによる乱れをカバーするタイプ
大きく分けてこの2つになります。
具体的な名前で言うと
・キトサンダイエット
・ガルシニアスリム
・プロテインドリンク
などが前者のタイプです。
・酵素ドリンク
・葉酸サプリ
・マルチビタミン
などが後者のタイプになりますね。
では、次の項目で妊娠中のダイエット食として使うべきなのはどちらなのか、
また使う際の注意点はないのかという気になるところを一緒に見て行きましょう。
妊娠中のダイエット食の注意点
妊娠中のダイエット食の注意点は『赤ちゃんと母体のための栄養摂取が出来るものを使う』という点です。
ですので、妊娠中に体重管理のために使って良いタイプは後者の『栄養バランス補助型』という事になります。
その理由は、前者のタイプは『余計なカロリーをブロックする代わりに栄養の吸収効率も下げてしまう』ためです。
逆に後者の場合は、食事制限と上手に組み合わせる事で、妊娠中に不足しがちな鉄分や葉酸、カルシウム、タンパク質などを補う事が出来るため、健康的なダイエット(妊娠中の体重管理)が可能になるという特徴があります。
ただし、1つの注意点があります。
それは『過度なダイエットはしない』という点です。
出来れば、3食の食事量を意図的に減らして、満腹感は『たくさん噛む事で補う』というのが理想的です。
この注意点を守る事によるメリットは、副交感神経を働かせる事による自律神経の安定化で、妊娠中のストレスを減らす事につながりますし、良く噛む事で消化が良くなり、妊娠中の便秘予防にもなるなどがあります。
ダイエット食以上に効果がある!?妊婦さんにオススメの食事は和食
ダイエット食は確かにダイエットのサポートには効果的ですが、仮にダイエット食を適切に食べていたとしても、普段の食事で太る要素がてんこ盛りであれば、当然痩せるものも痩せません。
逆に、ダイエット食を食べていなくても、普段の食事で痩せる流れを作ることができれば、それだけでも着実に体重はコントロールできます。
和食なんて普段作らないよ!と言う方はクックパッドを参考に
妊娠期間中に、1日1つ和食メニューを覚えていくことを目標にして過ごすことで、1ヶ月後にはあなたは30種類もの和食メニューをマスターしていることになります。
この経験やスキルと言うのは、妊娠中ダイエットに役立つだけでなく出産後の育児生活や、歳を重ねてからの健康管理にも役立たせることができます。
食べ過ぎないことも大切
ヘルシーな和食とは言え、太る原因になる栄養が一切含まれていないわけではありませんから、毎日毎日お腹いっぱい食べてしまってはあまり効果が期待できません。
あくまで腹八分目程度を心がけることが大切です。
そのために、歯ごたえのある野菜から食べる、温かいスープを優先的に飲む、食事の時間を長く設けるなどの工夫も大切です。
妊娠中の体重管理ダイエットはなぜ必要?
妊娠中の妊婦さんで体重管理を口うるさく注意されておられる方は、嫌気がさしておられる方も多いはず。
もう一度基本に立ち返る事でモチベーションを上げるきっかけにしましょう。
妊娠中に体重管理が必要な理由は、実は体重の数字自体が問題ではないってご存じでしたか?
妊婦さんで、そんなに太っていない(極端に体重が増えていない)にも関わらず、現状維持を指示される方もおられるんですよ。
そうなると、ますます『なぜ妊娠中の体重管理が必要なのか』わからなくなってきますよね。
妊娠中に体重管理が必要な理由は
・妊娠糖尿病を予防するため
・妊娠高血圧症候群を予防するため
・産道に脂肪がついて難産になる事を防ぐため
この3つの目的があるのですが、産道の脂肪については産道の開き方に個人差があるため、脂肪がついていなくても難産になってしまう方もおられるため、今まで一般的に言われてきた難産予防説は根拠が弱くなっています。
残るは2つなのですが、これも『一般的に肥満の方は血糖値も血圧も高い傾向にある』という事が前提になっています。
結論を言ってしまうと、妊娠中の体重増加は『極端な血圧や血糖値の上昇さえなければ問題ない』という事になるんですね。
妊娠中の体重管理のストレス
そもそも『妊娠中の体重管理にストレスを感じてといらだったり泣いたりするようではいけない』という大前提があります。
産院の先生にも色んな人がおられます。
中には『妊娠中は体重管理よりも、食べるものをちゃんと食べてう○ちを溜めず出すものは出して、ストレスを感じないようにしなきゃダメですよ。笑』
こんな緩やかでにこやかな先生もおられるんですよ。笑
また、妊娠中の体重管理を始めとする精神的なストレスが赤ちゃんに与える影響は、『脳の発達に重大なダメージを与える』という研究報告も世界各国でされていて、注意欠陥障害や赤ちゃんの情緒不安定やうつにもなる可能性すらあるので、何とかして避けなければなりません。
太り気味のわたしはどうすれば?
妊娠前からもともと太り気味でダイエット食を食べるなど食事制限を行っていた方は、そのまま無理のない範囲でダイエットを続けて大丈夫です。
ただし、1つだけ注意して欲しい点があります。
それは、カロリミットやガルシニアスリムなどのダイエットサプリを使っておられる方は、出来るだけ早めに使用を止めて欲しいという点です。
その理由は、糖質や脂質の吸収もブロックする代わりに栄養吸収もブロックされてしまうからなのですが、もう1つこれらのダイエットサプリにはキトサンというカニの殻が原料になっている成分が使用されており、妊娠中のホルモンバランスの変化で母体のアレルギーの心配、そしてこれから生まれてくる赤ちゃんにもどんな影響があるかわからないからです。
もともと太り気味の方が、妊娠中のダイエットでポイントになる部分は
・便秘解消(便秘予防)
・きゅうりやバナナなどでカリウムを摂ってむくみ予防をする
・塩分を出来るだけ避ける
これらの3つが、太り気味でダイエットを妊娠中に実践する方の注意すべきポイントになりますね。
妊娠中ダイエットは間食しちゃダメですよね?
妊娠中の体重管理ダイエットと間食には、直接的な因果関係はありません。
『間食をしたから太る』というのは、間食のルールを知らないだけなんですよ。
妊娠中の間食については、守って欲しいルールが1つだけです。
それは、間食をしている分だけ普通の食事は量を控えるという事なんです。
むしろ妊娠初期から中期の入口頃にかけて、“吐きづわり”で食べられるものが限られるという方には『間食で食べられるものを食べる』というのが1番の解決策なんですよ。
『1度にドカ食いしない、ちょこちょこ食べ』は、血糖値の急上昇が防げるという意味でとても有効なんですよ。
ただし、1日の合計摂取カロリーが消費カロリーよりも上回ってしまえば、たとえ緩やかでも血糖値や血圧は上昇して行きますので、その点だけは注意してくださいね。
食べづわりのわたしはどうしたら良いの?
つわりには『吐きづわり』と『食べづわり』の2種類があります。
食べづわりの場合は『何かを口にしていないと気持ち悪くなる』という症状です。
どちらも、妊娠中のホルモンバランスの変化によって起こるものなのですが、極端に『甘いもの以外は口にできないけど常に何か口にしていないと治まらない』という方は、逆に低血糖を疑わなければならないのですが、こちらは妊婦健診でも察知できるので、先生と相談の上で個別対応という事になります。
食べつわりのママさんが実際に試したダイエット方法
小分けにすることも大切
妊娠中のダイエット食のまとめ
妊娠中のダイエット食を総合的な観点から見てきましたがいかがでしたでしょうか。
無事に元気な赤ちゃんを産み、産後にキレイなママさんになるためには
・血糖値と血圧のコントロール
・つわりがある方には間食が有効
・ダイエット食の種類と選び方
・通常食の食べ方と工夫
これらの中でも、すべての方に共通して言える事は『妊娠中のダイエットのストレスを避けること』
という事がもっとも大切なことをご理解いただけたでしょうか。
そもそも、妊娠中の体重管理は『体重の数字のために行うものではない』という事を忘れずに元気な赤ちゃんを産むための健康管理に注意しましょう!
体重の数字を「管理」するためにストレスを感じて、イライラしたり泣いてしまったり、そんな事で赤ちゃんにもしものことがあったら1番悲しいのはママであるあなたです。
考え方に柔軟性を持たせて、妊娠中のダイエットを元気な赤ちゃんを産む事、産後にキレイなママになるチャンスをモノにしてくださいね♪