初産のほとんどの方が怖い…痛そう…など、恐怖や不安を抱いていると思います。
私もそうでした。
しかし、とあるハプニング(?)で私の初産は怖いとか痛いとか、そういうマイナスなものではなくなりました。
そして良い意味で絶対に忘れられない、とても貴重な体験をしました。
今日はその時の話をしていきたいと思います。
私が初めて妊娠したのは18歳の頃。
世間にはとても冷たい目で見られ同年代にも相談する人が全くいなく、頼れるのは母だけでした。
そんな頼れる母は、私の妊娠を大喜びして祝ってくれました。
授かり婚でしたが、初めての妊娠生活と結婚生活という同時進行の毎日を、慣れないながらも暮らしていました。
妊娠初期はつわりが酷く、食べてもお腹が空いても気分が悪くなったりして、母によく差し入れを持ってきてもらいました。
栄養は足りているだろうか?
ちゃんと生きているのだろうか?
育っているのだろうか?
と胎動もないうちは毎日が不安で泣いて過ごした日もありました。
健診の度にわが子のたくましい成長を見ては安堵し、涙するの繰り返しをして、母にはよく「あなたが不安になると、赤ちゃんも不安になるのよ。自分の子供なんだから頑張って生きてるんだ!って信じてあげなさいね。」と言われていました。
その通りですよね。
母に励まされながら、やっと安定期に入りつわりが落ち着いてくると共に自分の心も少し落ち着いてきました。
その内に胎動も感じることができ、毎日わが子への愛しい気持ちでたくさんで母親になることの実感と自覚が強く芽生えたのを覚えています。
そして私の気持ちが落ち着いた矢先、母がパート先で倒れたと連絡がありました。
母は昔から風邪もあまりひかないような丈夫な人だったので、もしもの事まで考えてしまいました。
病院にかけつけると母は点滴に繋がれていたものの、私が病室に入るなり「いらっしゃーい!」と手を振っていたのです。
倒れた原因を聞くと過労だと言われました。
私のせいだと強く自分を責めました。
母に甘えすぎていたと反省をし、私も母親なのだからしっかりしなくてはとその日を境に、より一層前向きでいることを心がけました。
母はしばらくパートは辞めると言って体を休めていたので、私は母に甘えずに家事をするようにしました。
この時18歳という若さだったので、本当は甘えたかったのですが…その時くらいから母とは電話だけで会うことをなるべく避けていました。
そして臨月になり予定日の5日前。
朝から何だかいつもと違う違和感がありましたが、気にせず家事をこなしていました。
夕方くらいから「あれ?まさか、陣痛!?」と思うようになり、母に連絡しましたが連絡が付きません。
自分で病院に電話して、旦那は仕事だったので1人で病院に向かいました。
病室に入り、とても苦しくなり唸っていると、斜め向かいの患者さんも陣痛が来ていることがわかりました。
陣痛が10分起きになって、間が空いてリラックスしている時、斜め向かいの方の話し声にどこか聞き覚えがありました。
あれ?と思いそっと覗くとそこには連絡のつかなかった母と父がいました。
母は43歳。
倒れたのも貧血だったのか!妊娠していることを隠していたのか?
まさか我が子と、私の妹か弟が同じ誕生日?
と、色々と考えてしまったので、痛いだの怖いだの言っていられないうちに、わけがわからないまま分娩室に入り出産しました。
母と会ったのは翌日でしたが、「恥ずかしくて言えなかったの。」って言われた時には、もう笑うしかなく、お互いに「おめでとう。」と言い、私の長男と私の妹と母と私で写真を撮ったのを覚えています。
もうこんなハプニング二度とないでしょうが、一生の思い出です。