出産直前まで体重管理に厳しかった主治医。
少しでも体重増加の傾向が見られると怒られるので、自然とダイエットせざるおえない状況で約9か月過ごしていました。主治医は、体重が増えすぎる=産道が細くなり、難産になるというのですが、もともと食べることが大好きな私には過酷な毎日でした。お肉から魚へ、白米を玄米に、野菜をたくさん食べる毎日。ケーキも生クリームがどっさり乗ったパンケーキも生まれてくるわが子のために、がまん、がまんなのですが・・・。
同じ病院で私の主治医以外の先生は、そんなに厳しくなく、プラス10キロ増えても注意もなく、病院で仲良くなった友達は帰りのランチでデザートまで間食して幸せそうにお腹をさすっています。
出産すると、しばらく自由になる時間もなく、好きなものと好きな時に食べれないので、みんな旅行や食べ歩きに大忙しです。私の主治医は、救命救急センターで働いていたことがあり、成田空港から搬送されてくる妊婦を何人も診察したとかで、お腹にいる赤ちゃんの肺が完成するまでは、旅行禁止など制限もありました。
余談になるのですが、安定期に入って海外旅行や、国内旅行もいいのですが、もし、急に赤ちゃんを取り出さないといけないことになると、赤ちゃんだけ育つまで病院に入院し、お母さんと一緒にいれない状況になるとのことでした。
でも、お腹が大きくなるにつれ、同じ主治医に診てもらってる人たちは、他の妊婦の方と違いがわかるほどみなさんスリムでした。みんな同じ気持ちで過ごしているんだと、自分に言い聞かせ、乗り越えて行きました。私は、当時短時間勤務で働いていたのですが、退職する7か月まで誰も妊婦だとは気づいていなかったようです。
別に隠すつもりはなかったのですが、つわりもなかったので、みんなに気を使ってもらうより、普通に楽しく過ごしたかったので、上司にだけ伝え、いつわかるのだろうと楽しんでいました。退職が近づき、職場の人に伝えると、最近、ゆったりした服装が多いなと思っていたけど、まさか妊婦だったとは、びっくりしていましたが、みんなとても喜んでくれました。
旅行もダメ、食べ歩くのも制限ありでしたが、仕事もしていたので、思っていたよりは苦痛ではなかったのですが、退職後は、家に籠っていても仕方ないので、街歩きを楽しむ毎日を過ごしていました。
いろいろ歩いていると、工夫次第で美味しいものが見つかることもあり、自然と体に優しいものを摂ることができ、いいダイエットとなりました。デカフェ(カフェインなしのコーヒー)のあるカフェを探してお茶を楽しみに、今まで足を踏み入れたことのない、オーガニックレストランでランチなど、調べるといろいろ見つかり、また美味しいお店にたくさん出会うことができました。また、街歩きを楽しんでいると普通に歩数を増え、自然に体重も増えませんでした。出産まであと1か月となった頃、自然に健康な毎日を送っていた私ですが、やはり脂を欲するようになりました。今まで抑えていた欲求が出産直前で出てきたのか、これからの出産と育児の日々のために、体が蓄えを求めているのか、ここまできたのだからという油断もあり、最後の駆け込みグルメ巡りに変更です。
旦那とレストランにも行けなくなるだろうと、ミシュラン1つ星、2つ星、3つ星とランクをあげて食事を楽しみ、今までがまんしていたケーキや甘いものを口にするようになりました。あと数日で予定日というときに、最後に以前からずっと行きたかった、カウンターで出来立てのデザートが食べれる人気のあるお店に行き、あとは出産を待つばかり。生まれてくる赤ちゃんは、小さめですと言われていたので、少し小さめの新生児服を用意しました。予定日が近づいてくると、毎週診察があり、体重が増えているのが目立ってきましたが、主治医にもさほど叱られることもなく、陣痛がやってきました。初産なので時間がかかると説明がありましたが、なかなか生まれず、結局緊急帝王切開となりました。
また、生まれてきた赤ちゃんは当初の予想より1キロも大きく、主治医もなんでだろう?と首をかしげています。ラスト1か月で食べまくったとは言えず、なんででしょうねと、ごまかしました。最後にドカ食いをしなければ、帝王切開にならなかったのかなと少し後悔しましたが、元気で鳴き声の大きいわが子がすくすくと健康に育ってくれて毎日うれしく思います。私のような自分に甘い人間には、厳しい主治医でよかったのかも知れません。
おかげで妊娠線ができることなく、お腹もぷよぷよしていません。
でも、最後までダイエットをあきらめずにいれば、難産になることもなく、帝王切開で怖くて痛い思いもなかったのだろうと思うと、やってしまったという思いでいっぱいです。最初に主治医から厳しく言われていた体重管理を最後まで実践していれば、安産だったのでしょうか?ダイエット挫折しましたが、母子ともに健康でよかったです。