和食は海外でもヘルシーだと人気の料理ですが、日本では食文化の欧米化が進み
中でも煮干しをはじめだしをとるという行為を若い世代の人たちはしなくなっていると言われています。
しかし、煮干しを代表とした日本食文化は妊娠中の妊婦さんにはたくさんのメリットがあります。
このページでは煮干しの妊婦さんにとっての安全性や食べることによって得られる効果などを見ていきたいと思います。

妊婦さんは煮干しをどんどん食べたほうがいい?ただし注意事項もある!
妊娠中の妊婦さんはなるべく魚は食べない方がいいということは聞いたことありませんか?
妊婦さんは和食を食べようと思って煮干しで出汁をとるという行為一つをとっても
これは魚を使っているから食べて大丈夫かな、
また煮干しを食べることによって妊婦さんの身体やおなかの中の赤ちゃんに影響がないのか、
そういった不安が湧いてくることもあるかもしれません。
なんとなく魚は避けた方がいいなんていう声を聞くと、煮干しに対しても不安視する気持ちも分かるのですが、
どこまで食べていいものかという具体的なところまで知らない場合に煮干しとはいえ心配になることもあるかと思います。
妊婦さんは健康に気を使わなければならないがゆえに煮干しに対してはどのように影響があるのかといったところまでこのページでは見ていきたいと思います。

妊婦さんが煮干しを食べてもいいの?
まず最初に妊娠中の妊婦さんは煮干しは食べても大丈夫なので安心して下さい。
通常妊娠中に魚を食べてはいけないというのは生食することによって食中毒のリスクが上がるというのと、
大型の魚には水銀の入っている可能性があるという二つのポイントから妊娠中には気を付けなければいけない理由になっているんです。
煮干しというのはその名の通り既に生の状態ではないし、煮干し自体が小型の魚を使っているので水銀の心配も限りなく低いので安心して食べても大丈夫です。
むしろ煮干しは基本的に和食で使われる食材でもあるので
和食で重要な味になっているし、他の食事に比べ多くの栄養素が取れたりします。
そのヘルシーだと言われている理由の一つに塩分が少ないということも挙げられるでしょう。
妊娠中に煮干しを食べるメリット(栄養面での役割)
煮干し(にぼし/小魚)は、妊娠中の栄養補給に便利な乾物の一つです。少量で栄養が凝縮しているため、うまく取り入れれば妊婦さんの不足しがちな栄養を補いやすくなります。特に期待できる点は次のとおりです。
- カルシウムの補給に役立つ
骨や歯の形成に必要なカルシウムを効率よく補えます。牛乳や小魚などと組み合わせて、毎日のカルシウム摂取を意識しましょう。 - タンパク質・ミネラルが豊富
胎児の成長に必要なタンパク質や、鉄・マグネシウムなどのミネラルを含んでいます。特に肉や魚が食べづらいときの補助として便利です。 - 調理の幅が広く、使いやすい
出汁をとるだけでなく、丸ごと砕いてサラダやおにぎりの具にしたり、おやつ代わりに少量をつまむなど、日常に取り入れやすい食材です。
貧血予防
妊娠中や産後の授乳期には貧血を引き起こしやすい状態になっていて、煮干しには貧血予防にも効果的だと言われていてる鉄分やビタミンB12が豊富に含まれています。
貧血予防に鉄分というのはほとんどの方が知ってはいると思いますが、ビタミンB12がいいというのは知っていますか?ビタミンB12は通称「赤いビタミン」とも言われていて、造血作用や貧血予防にもおすすめなんです。
更に妊娠中に必要になる栄養素の代表的なものとしても知られている葉酸にも造血効果があるのですが、ビタミンB12が欠乏していると葉酸の効果も発揮しにくくなるので、なおさらビタミンB12は摂取しておきたい栄養素なんです。
血液をサラサラにする効果

最近では耳にする機会も多くなっているEPA。
EPAは不飽和脂肪酸といわれていて、血中の脂肪を減らす働きがあり、多くの魚に含まれているのですが、煮干しにも豊富に含まれているんです。
妊娠してお腹の中の赤ちゃんに栄養を送るためには妊婦さんの血液を通じて栄養や酸素などを送る必要があり、妊娠中は血液をきれいにしたり、血液の品質を上げてやることが必要になります。
また妊娠中だけ煮干しを食べるのではなく産後もぜひ煮干しは食べ続けてください。ぼEPAの働きは母乳にも作用します。
そんな血液をさらさらにする働きをEPAは持っているので、煮干しが妊婦さんにおすすめな理由としても十分注目をしたいものです。
骨や歯などを丈夫にする働き
煮干しのカルシウムやミネラルは骨や歯を丈夫にする働きがあるのも有名ですよね。
お腹の中で赤ちゃんの骨や歯を形成するのにカルシウムなどは必要不可欠なんです。
通常、女性はカルシウムが不足して骨粗しょう症になりやすいと言われているのですが、赤ちゃんのカルシウムが不足してしまうと妊婦さんの骨や歯からカルシウムは使われていき、よりカルシウム不足になりやすくなります。
注意点:妊娠中に煮干しを食べるときのポイント
一方で、妊娠中に気を付けたいポイントもあります。下記を参考に、無理のない範囲で取り入れてください。
- 塩分量に注意する
煮干しは塩味がついている場合があります。塩分過多はむくみや妊娠高血圧のリスクにつながるため、無塩タイプや塩を洗い流して使う・量を控えるなどの工夫をしましょう。 - 「丸ごと」食べる量は少しずつ
丸ごと食べると栄養を効率よく摂れますが、硬さや消化の負担を感じることも。まずは少量(お茶碗一杯のご飯に混ぜる小さじ1杯分など)から試してみて、体調を見ながら増やしてください。 - 水銀など重金属の心配は大型魚ほどではない
煮干しは一般に小魚(イワシ等)を原料にしており、大型の回遊魚に比べ重金属リスクは低いとされています。ただし、心配な方は産婦人科医や栄養士に相談してください。 - 保存と衛生に気を付ける
乾物でも保存状態が悪いと風味や品質が落ちます。湿気を避けて密封保存し、長期保管後は風味や変色を確認してから使いましょう。 - 大豆アレルギーなど既往がある方は注意
アレルギー体質の方は、初めて大量に摂る前に医師と相談を。疑わしい症状が出たら速やかに受診してください。
妊婦さんが煮干しを食べる際に注意したい3つのポイント
次に安全と言われていても妊娠中の妊婦さんが煮干しを食べる際に注意したい三つのことをあるのをご存知でしょうか。
食材としては妊娠中の妊婦さんでも安全に食べられる煮干し。
しかしいくら栄養素が豊富だと言ってもたくさん食べることには注意が必要になります。
というのも煮干しにはだしとしての使用も可能なほど塩分が含まれております。
妊娠中は塩分を摂取しすぎるとむくみやすくなったり、妊娠高血圧症候群になるリスクが高くなるとも言われています。
通常煮干しには種類にもよりますが100グラム中におおよそ4グラム程度の塩分が含まれています。
厚生労働省などの推奨でも妊婦さんの1日の塩分摂取目安量というのは7グラム程度と言われているんです。
もちろん塩分というのは煮干し以外にも普通の食事の中にでも摂取する機会は多く、
煮干しを食べ過ぎてしまうと気がつけば1日の塩分摂取量を超えてしまっているというようなことになっては大変です。
次に注意したいのは煮干しには鉄分も多く含まれているため、妊婦さんにもおすすめの食材ではあるのですが、
鉄分というのはカフェインを一緒に摂取すると鉄分の吸収を阻害するという働きがあります。
確かに妊娠中はカフェインを控えなければいけないということはわかってはいても
ついついコーヒーが好きだからという理由でカフェインを摂取してしまい、
いくら鉄分が豊富な煮干しを食べていたとしても意味がなくなる可能性も出てきてしまいます。
逆に鉄分の吸収はビタミン C によってより促進されるためビタミンCが含まれた果物や野菜を
食事などでも摂取するように意識すると鉄分の吸収率も高くなります。
実践:妊婦さん向けの安全な取り入れ方・調理アイデア
無理なく続けられる簡単レシピや使い方の例を紹介します。つわりや消化に不安があるときは、冷たい小魚より温かいスープなどで少量ずつ取り入れると負担が少ないです。
- 無塩煮干しのだしを活用:味噌汁や野菜スープのだしにして、塩分をコントロールしながらカルシウムを補給。
- 刻んだ煮干しを混ぜる:ごはんやおにぎりの具、卵焼きの具、サラダにトッピングして栄養価アップ。
- ふりかけ風にする:フードプロセッサーで細かくして少量をふりかけに。塩分過多にならないよう量を調整。
- ポタージュにして柔らかく:豆乳や野菜スープに煮干しを加え、ミキサーで滑らかにすると消化に優しい一品に。
妊娠中に煮干しを食べる量の目安(実用的ガイド)
個人差がありますが、まずは「毎日一握り程度を上限の目安にせず、1回に少量」で始めるのがおすすめです。煮干しは栄養密度が高いため、毎食大量に食べる必要はありません。体調や血圧・むくみの様子を見ながら調整してください。
※具体的な「g数」を知りたい場合や、妊娠合併症(妊娠高血圧症・腎疾患など)がある方は、かかりつけ医に相談のうえ決めましょう。
よくある質問(Q&A)
- Q1:妊娠中に煮干しを毎日食べても大丈夫ですか?
- A:少量(毎日ほんの一つまみ〜小さじ程度)なら問題ないことが多いですが、塩分や個人の体調を見て調整しましょう。健康状態に不安がある場合は医師に相談してください。
- Q2:煮干しは出汁にするだけでいいですか?丸ごと食べるメリットは?
- A:出汁にするだけでもカルシウムや旨味を取り入れられます。丸ごと食べるとタンパク質や微量栄養素をより多く摂れますが、硬さや塩分に注意して少量から試してください。
- Q3:市販の煮干しはどれを選べばいいですか?
- A:無塩・減塩タイプ、または原材料がシンプルなものを選ぶと安心です。パッケージの成分表示で塩分量や添加物を確認しましょう。
- Q4:つわりで魚のにおいがダメなときは?
- A:風味が気になる場合は、煮干しを使った優しい味のスープやポタージュにして摂ると食べやすくなることがあります。無理せず別のカルシウム源(牛乳・小魚以外の食品)を検討してください。
- Q5:煮干しでアレルギーが出たらどうする?
- A:かゆみ・発疹・呼吸困難などの症状が出たらすぐに医療機関を受診してください。既往に大豆・魚アレルギーのある方は、事前に医師に相談するのが安心です。
まとめ
妊婦さんは煮干しを食べることや煮干しによってだしをとることは安心していいということがわかりました。
煮干しは日本食の代表的な食材の一つです。
妊婦さんはヘルシーで健康的な和食がいいと言われている理由の一つになっている煮干しを
注意事項だけに気を付けて、栄養豊富な煮干しを食べていきましょうね。


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